2018年8月11日
今回の経理トピックは、経理の月次業務についてご紹介いたします。
4月から経理業務に携わることになられた方もいるかと思います。
ご存知の方も多いかもしれませんが、改めて月次業務について纏めてみました。
【月初】
- 取引先からの入金確認
発行した請求書や入金予定表などをもとに入金額との照合を行います。
【10日まで】
- 源泉所得税納付(報酬源泉や源泉徴収の納期特例を適用していない場合)
従業員の給与・賞与や士業などの報酬から預かった所得税については、預かった月の翌月10日までに納付します。 - 住民税納付(徴収方法に特別徴収を選択している場合)
従業員の給与から預かった住民税を納付します。ただし、従業員個人が納付する場合(普通徴収)は会社から納付する必要はありません。
【上旬】
- 帳簿締め切り/月次試算表作成
日々の取引を会計データとして記録・集計し月次試算表を作成します。
このデータをもとに経営陣が状況を判断し今後の対策を講じていくことになるため、月初の比較的早い時期に作成し報告する必要があります。
【下旬】
- 請求書の発行
代金を後で回収する掛け取引で商品を販売した場合は、毎月決まった締日に取引先へ請求書を発行します。 - 資金繰りの確認
月末近くになると給与や経費の支払などで多額の資金が流出します、そのため事前に資金繰りを確認し手許資金に余裕があるか確認し、必要に応じ対応が必要になります。 - 取引先への支払
経費、原価でかかった費用の支払いを行います、期日が到来した支払について取引先からの請求内容を確認のうえ支払います。 - 給与計算および支払
毎月決まった期日に従業員への給与支払を行います。
給与・諸手当を含めた支給額から、①所得税②住民税③健康・厚生年金保険料④雇用保険料を控除し支払います。 - 健康・厚生年金保険料の支払
従業員から給与支払時に控除した健康・厚生年金保険料は会社負担分と合わせ毎月末まで(休日の場合は翌営業日)に支払います。例えば5月分の保険料は6月給与支給時に控除し、6月末に支払うことになります。
以上のように、経理業務は月初月末に作業が集中します。業務の忙しい時期と暇な時期と差が出てきますので、この差を解消しできるだけ業務の平準化を図っていくにはどうしたら良いか考える必要があります。ひと月の作業スケジュールを洗い出し、日々の入出金データや定型仕訳等できる限り中旬までに入力する、支払請求書は中旬にはとりまとめ振込予約する等、業務の平準化に向けて考えてみてはいかがでしょうか。