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第266回:令和8年度税制大綱について

2026年2月18日

皆さま、こんにちは!
今回の税務会計トピックは、昨年度末に発表されました【令和8年度税制大綱】についてです。
今回の改正では、近年の物価高への対応と解消に向けた内容が含まれています。
改正法案の可決成立については、3月下旬頃を予定しており、先送りや見直しが行われる可能性はありますが、大綱の内容が大きく変わることはありません。
今回は改正案の中から、いくつかピックアップしご紹介いたします。

少額減価償却の取得価額の損金算入制度の見直し

1. 現行制度の概要

中小企業者等の減価償却資産に係る事務負担の軽減を図る観点から、中小企業者等が、取得価額が30万円未満である少額減価償却資産を取得した場合、一定の要件のもとに取得価額に相当する金額を損金算入することができます。
損金算入限度額は、少額減価償却資産の取得価額の合計額の内300万円が限度とされております。

2. 改正の内容

・対象となる減価償却資産の取得価額が40万円未満に引き上げとなります。
・対象法人から常時使用する従業員数が400人超の法人が除外されます。
・令和11年3月31日までの3年延長となります。

インボイス制度の経過措置の見直し

1. 現行制度の概要

令和5年10月1日から令和8年9月30日までの属する各課税期間において、免税事業者が適格請求書(インボイス)発行事業者として課税事業者になる場合、売上に係る消費税額の2割を納付税額とすることができる「2割特例」があります。

2. 改正の内容

・個人事業者であるインボイス発行事業者については、令和9年及び令和10年に含まれる各課税期間について(※)、売上に係る消費税額の3割を納付税額にできる「3割特例」の経過措置を創設されます。

・3割特例は個人事業者のみ適用可能で、法人は対象外となり、確定申告書に適用を受ける旨の付記が必要となります。

・2割特例、3割特例の適用を受けた適格請求書発行事業者が、令和8年10月1日以後(2割特例終了後)、最初の課税期間に係る

確定申告期限までに簡易課税制度選択届け出を提出すれば簡易課税制度の適用が可能となります。
(※)免税事業者が適格請求書発行事業者となったこと又は課税事業者選択届出書を提出したことで事業者免税点制度の適用を受けられないこととなる課税期間

免税事業者からの課税仕入れにかかる税額控除に関する経過措置の見直し

1. 現行制度の概要

適格請求書発行事業者以外の者(以下「免税事業者等」)からの課税仕入れについては、仕入税額控除のために保存が必要な請求書等の交付を受けることができないことから、仕入税額控除を行うことができません。ただし、インボイス制度開始から一定期間は、免税事業者等からの課税仕入れであっても、仕入税額相当額の一定割合を仕入税額とみなし、令和5年10月1日から令和8年9月30日までは80%、令和8年10月1日から令和11年9月30日までは50%控除できる経過措置が設けられています。

2. 改正の内容

・控除割合が段階的に縮小した上で適用期間が延長されます。
 令和8年10月1日から令和10年9月30まで70%
 令和10年10月1日から令和12年9月30日まで50%
 令和12年10月1日から令和13年9月30日まで30%

・免税事業者等からの課税仕入れの額の合計がその年又はその事業年度に1億円(現行:10億円)を超えた場合には、その超えた部分の課税仕入れに本経過措置は適用不可となります。

食事支給に係る所得税非課税限度額の見直し

1.現行制度の概要

使用者(会社)からの食事の支給(現物)により受ける経済的利益について、所得税が非課税となる要件は下記のとおりです。
 ① 従業員等が食事の価額の50%以上負担していること
 ② 使用者(会社)負担が月額3,500円以下であること
非課税の要件を満たさない場合には、使用者(会社)負担額が給与として課税されます。

2.改正の内容

・前回の見直しである1984年から物価上昇が継続していることや、従業員の平均的なランチ代等も踏まえ、使用者の負担額の上限が月額7,500円(税抜)に引き上げられます。

 

今回は令和8年度税制改正大綱(令和7年12月19日与党公表)に基づき、まとめたものです。今後法案が見直しされる可能性があるため、確認が必要となります。
内容についてご不明点等ございましたらチェスナットにお気軽にご連絡ください!

参考URL
令和8年度税制改正の大綱
税制改正の概要 : 財務省