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第229回:建設業の時間外労働上限規制

2024年3月26日

皆さま、こんにちは。春めいた季節のなってまいりましたが、皆さまお元気にお過ごしですか。

私は、花粉症に悩まされる毎日です。

 

さて本日は、「令和6年4月~ 建設業の時間外労働上限規制」についてお話しします。

 

 

  • 建設業の時間外労働の上限規制とは?

 

令和6年4月から、建設業における時間外労働の上限規制が適用されます。これにより、これまで特別な事情があれば時間外労働に上限がなく無制限に残業ができていた建設業でも、他の業種と同様に労働基準法が定める時間外労働の上限が適用されます。そのため、特別な事情がある場合でも時間外労働の上限規制を遵守しなければなりません。

 

 

  • 時間外労働の上限について

 

労働時間は、労働基準法によって、1日に8時間及び1週40時間を限度と定められています。上記を超えて働かせる(時間外労働をさせる)ためには、36協定の締結・届出が必要です。

36協定を締結・届出した場合であっても、臨時的な特別の事情がなければ、月45時間・年360時間を超えて働かせることはできません。

 

「臨時的な特別の事情」がある場合は、労使の合意があって、36協定の特別条項を締結・届出することで、月45時間・年360時間を超えて働かせることが可能となりますが、以下の規定を守る必要があります。

  • 時間外労働が年720時間以内
  • 時間外労働と休日労働の合計が月100時間未満
  • 時間外労働と休日労働の合計について、2~6か月平均80時間以内
  • 時間外労働が月45時間を超えることが出来るのは、年6回が限度

※ 上記③は、「2ヵ月、3ヵ月、4ヵ月、5ヵ月、6か月のいずれの期間においても、月平均80時間以内」という意味です。

※ 上記②③は、特別条項の有無に関わらず守る必要があります。

 

 

  • なぜ建設の事業だけが、令和6年4月1日に適用となったのか?

 

時間外労働に関する制度改正は、労働者の安全を確保する目的で、大企業は2019年4月1日、中小企業は2020年4月1日に施行されました。しかし建設業を含む特定の業種については、業務の特殊性や取引慣行の課題を考慮して5 年の猶予が与えられ、2024年4月1日に施行されることになりました。

 

ただし、例外があります。建設の事業のうち、災害時における復旧及び復興の事業に限り(能登半島沖地震など)、令和6年4月1日以降も、上記②③の規定は適用されません。(①④は適用されます)

また、労働基準法第33条第1項の「災害その他避けることのできない事由」に該当し、臨時の必要がある場合においては、労働基準監督署長に許可申請等を行うことにより、36協定で定める限度とは別に時間外・休日労働を行わせることができます。その場合、時間外労働の上限規制はかかりません。

 

 

いかがでしたでしょうか。上記改正に伴い、建設業の事業においても、労働時間の適正な管理が必要になると思います。各社員がスムーズに勤務時間を打刻することができるよう、勤怠システムなどの導入をご検討されるとよいと思います。

「待機時間」、「移動時間」、「作業準備時間」等、業界特有のご質問についても、いつでもチェスナットにご相談ください。