2020年7月20日
2020年6月に緊急事態宣言や外出自粛要請が解除されてから、再びコロナ感染者が増えており、まだ外出するのは怖い、不要な外出は控えているという方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回の税務トピックは、銀行に出向かずに、自宅や社内で納税を行う方法の1つである、ダイレクト納付についてご紹介させていただきます。
ダイレクト納付とは、一言で言ってしまえば、口座引落によって税金を納付する方法です。
申告書等を電子で提出した後、納税者ご自身名義の預貯金口座から、即時または指定した期日に口座引落が行われます。
ダイレクト納付は、国税と地方税に対応しており、e-Tax、eLTAXに登録した後、それぞれのシステムで利用開始の手続きを行うことで利用ができるようになります。
今回は国税、地方税のダイレクト納付で納付できる税金についてご紹介した後、ダイレクト納付のメリットや注意点をご説明させていただきます。
1.国税ダイレクト納付で納税できる税金の種類
e-Taxでデータ送信を行う際に使用するデータの内容により、納税することができる対象税目が異なります。
申告等データ :源泉所得税、法人税、地方法人税、消費税及地方消費税、申告所得税、相続税、贈与税、酒税、印紙税、国際観光旅客税、申告所得税及復興特別所得税、源泉所得税及復興特別所得税、復興特別法人税
納付情報データ:すべての税目(延滞税、加算税等を含む)
2.地方税ダイレクト納付で納税できる税金の種類
以下の6つの税目で利用ができます。
- 法人都道府県民税
- 法人事業税
- 特別法人事業税(地方法人特別税)
- 法人市町村民税
- 事業所税
- 個人住民税
3.地方税ダイレクト納付に対応している地方公共団体
すべての地方公共団体で利用できます。
4.利用可能時間
e-Tax、eLTAXのサービス時間内で、かつ、ご利用の金融機関のシステムが稼働している時間で利用できます。
e-Taxの利用可能時間:
(1)通常期
月曜日~金曜日(休祝日及び12月29日~1月3日を除く): 24時間
※休祝日の翌稼働日は8:30から利用開始します。
毎月の最終土曜日及び翌日の日曜日(休祝日及び12月29日~1月3日を除く): 8:30~24:00
(2)所得税等の確定申告時期
全日(土日祝日を含む) : 24時間
※メンテナンス時間を除く
eLTAXの利用可能時間:
(1)通常期(祝日など及び12月29日~1月3日を除く)
月曜日~金曜日(休祝日及び年末年始を除く): 8:30~24:00
毎月の最終土曜日及び翌日の日曜日: 8:30~24:00
(2)繁忙期(1月15日~3月15日)
全日(土日祝日を含む) :8:30~24:00
1/15~1/31のみ : 0:00~24:00
5.利用可能な金融機関
メガバンク等の主要な金融機関は利用可能です。
具体的には、下記URLからご確認ください。
e-Tax 利用可能金融機関:参考URL
eLTAX 利用可能金融機関:参考URL
6.ダイレクト納付のメリット
- 金融機関や税務署に出向く必要がありません。
- インターネットバンキングの契約が必要ありません。
- 手数料がかかりません。
- 電子申告後、納付期限内であれば、引落日を自由に設定することができます。
- 税理士が納税者に代わって納付手続を行うことができます。
7.ダイレクト納付の注意点
- ダイレクト納付の利用開始にあたり、口座情報の登録及び金融機関での口座振替の審査が必要になるため、事前(利用開始の約1ヶ月まで)に届出書を提出する必要があります。
- 領収証書が発行されません。(領収証書の代わりにe-Tax、eLTAXに引落完了のメッセージが届きます)
- 口座の残高が不足していた場合、引落がされません。(その場合、再度手続きをすることでダイレクト納付ができます)
これを機にご自身にあった納税の方法についてご検討されてみてはいかがでしょうか。
なお、ダイレクト納付のほかにも、インターネットバンキングを利用したペイジーによる納付、クレジットカードを利用した納付、といった方法もありますので、ダイレクト納付について検討したい、他の納付方法に切り替えたいという方がいらっしゃいましたら、チェスナットの担当者までご連絡ください。
参考:
国税庁「ダイレクト納付の手続」
eLTAX「共通納税とは」