お役立ち情報 

第84回:いまさら聞けないふるさと納税の基礎知識

2019年2月20日

今やすっかりお馴染みになりました、ふるさと納税についてです。

名前はよく聞くけど制度についてよくわからない、本当に得するのか?、いくらまで寄付できるのか?
お馴染みになった今でも、こんな基本的なことは人に聞けない…という人も多いかと思いますので、改めて制度について簡単に解説するとともに、実際の手続きや便利な方法も私の実体験も含めてお伝えいたします!

そもそも、私もこの仕事に何年も携わっておりながら、制度開始以降自らふるさと納税をしたことがありませんでしたが、昨年はいろんな方から問い合わせがありましたので、ここは自ら制度を利用してより理解を深めるべきとふるさと納税デビューさせていただきました。

では、まずはふるさと納税の簡単な仕組みと流れをご説明いたします。

① 限度額の範囲で任意の自治体に寄付をします。
② 寄付した金額のうち、自己負担の2,000円を引いた金額が、その年の所得税と翌年の住民税から控除される。
③ 寄付した自治体から返礼品が送られてくる。

つまり、自治体に対する寄付は事実上の税金の前払いという形になり、
返礼品の価値が2,000円以上であれば、その部分については得をするというものです。

返礼品の目安が大体寄付した金額の3割程度が大半となっておりますので、10,000円寄付をしただけでも3,000円相当の返礼品がもらえますので、実質1,000円分は得をするということになります。

この自己負担の2,000円は皆さま一律ですので、寄付をすればするほど返礼品も増えて得をするという仕組みではあるのですが、限度額には注意する必要があります。
※なお、返礼品の時価相当額が50万円を超える場合、一時所得して申告の対象になる場合がございますので、年間160万円以上寄付する際もご注意ください。

この限度額というのは皆さまひとりひとりの『所得』の金額により異なりますので、
それぞれご自身の所得を把握した上で計算をする必要がございます。
給与所得がメインのサラリーマンや会社役員の方であれば、各種ふるさと納税サイトで簡単に限度額の目安が計算できますので、そちらでご確認いただければと思います。
※個人事業主の方など給与所得以外の収入がある方については、弊社などの税務の専門家にご相談ください。

残念ながらこの限度額を超えて行った寄付については、全額が控除対象とはならず、効果は半減してしまいます。

次に実際にどうやって寄付をするか、ですが、CMなどでおなじみのふるさと納税サイトを活用するのが便利です。

このふるさと納税サイトには全国の自治体のさまざまな返礼品がそろっており、欲しい返礼品や好きな自治体で検索をして、自由に寄付先を選ぶことができます。

大手のふるさと納税サイトでは、まるで楽〇やAm〇zonなどのネットショッピングサイトのように、様々な返礼品がラインナップされており、お米やお肉、お酒といった人気商品をはじめ、美容品や衣服、装飾品や家具、家電、旅行券やディナー券など様々な返礼品がございます。

さらに、これらのふるさと納税サイトには、寄付をクレジットカードで支払いができたり、返礼品をポイントという形でもらい、貯めたポイントで後からじっくり商品を選べたりと便利な機能もたくさんございます。

高額納税者や確定申告をする方向けの制度と思っている方も多いかと思いますが、
例えば新卒で年収200~300万円という方でも15,000~28,000円程の限度額がありますので、多くの方が気軽に始めることが可能です。

また、実際の税額控除の手続きも寄付先の少ないサラリーマンの方等であれば、『ワンストップ特例』の申請用紙を寄付先に提出すれば、確定申告する必要はございません。

手軽で簡単に始められる節税対策ですので、是非このふるさと納税を活用し、賢く節税してみてはいかがでしょうか。