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第38回:確定拠出年金について

2017年5月17日

iDeCo(個人型確定拠出年金)で、ご存知の方も多いかと思いますが、今回は、「確定拠出年金」についてお話させて頂きます。

確定拠出年金(DC)とは、確定給付型年金とは異なり(給付額があらかじめ決まっている年金)、拠出した掛金を個人専用の口座に積み立て、個々人が資産運用を行い、その結果に基づいて給付額が決まる年金制度のことです。

確定拠出年金には「企業型DC」と「個人型DC」があり、上述のiDeCoは個人型確定拠出年金です。個人型確定拠出年金は、平成29年1月に改正され、これまで加入ができなかった主婦、公務員にも加入が拡大され、話題となりました。

一方「企業型DC」は、あまり知られていませんが、企業が制度を導入するタイプの確定拠出年金です。社長、社員1人からでも加入可能であり、企業は費用が損金算入でき、手軽に退職金制度を作ることができるメリットがあります。また、社員にとっては、給与から掛金を天引きでき、資産運用等の手数料を自身で負担することがなく、確定拠出年金を積み立てることができます。

今回は、あまり知られていない「企業型DC」をご説明させて頂きます。

まず、「企業型DC」には通常の企業型確定拠出年金選択制確定拠出年金の2種類ありますが、ここでは最近普及している選択制確定拠出年金について取り上げます。

選択制確定拠出年金とは、給与の一部を掛金として確定拠出年金に拠出するので、企業にとっては、新たな費用を負担することなく制度を導入できるメリットがあります。

また従業員からしますと、加入するかどうかは個人の自由(選択制)となりますので、柔軟な制度になっています。

[おすすめポイント!]

確定拠出年金は公的年金の補完という目的があるため、下記の税制優遇措置が講じられており、個人が利用出来る資産形成手段としては、最も優遇されている制度となっています。

  1. 掛金の非課税等
    掛金は給与所得とならないので所得税および住民税が非課税となり、さらに社会保険料の算定対象外となることから企業、社員共に社会保険料等の自己負担額の軽減を図ることが出来ます。
  2. 運用益の非課税
    運用収益に税金はかかりません。従いまして長期に渡る資産形成に、とても適した制度と言えます。
  3. 給付時の節税
    60歳から受け取る老齢給付金には、年金として受給する場合は「公的年金等控除」、一時金で受給する場合には「退職所得控除」があります。多くの方が一時金で受給しており、退職所得控除のメリットを最大限に受けることができます。

通常の預貯金や株式運用等を行う場合と比較しても、掛金の拠出時・運用時・給付時と節税効果のある確定拠出年金の方が、企業にも社員にもメリットが大きいように思われます。

確定拠出年金への加入を検討する場合は、節税上の観点からも加入メリットを検討してみると良いのではないでしょうか。

チェスナットでも、企業型の選択制確定拠出年金を取り扱っております
導入したい、もう少し詳しく知りたい等ございましたら、お気軽にご連絡ください!