事例紹介

経理コンサル事例【インボイス制度開始時の対応】

2025年7月16日

チェスナットコンサルティング㈱では経理代行業務だけではなく、経理コンサル業務も行っております!
少し前の話になりますが、インボイス制度開始時に対応した事例となります。

 

A社 ご相談内容

販売管理システムを使用しているが、インボイス制度に対応できるようアップデートしたい。会計とも連動しているので、どの部分をアップデートしたらよいのか、アップデートする上での注意事項、スケジュール感も含め、一緒に対応していただけないか?

 

チェスナットの取組

まず販売管理システムでの処理内容についてヒアリングを行いました。

【販売管理システムの仕様のヒアリング】

・取引先は販売管理システム上で一括管理(売上先、支払先両方とも登録管理している)
・取引先毎に売上と原価を計上しており、そのまま計上した内容が会計に自動連動
・販売管理システムで計上した内容をもとに売上請求書を発行し、取引先に送付
・原価の支払処理も販売管理システムで行い、一部の取引先については支払処理後に取引通知書として支払った内容をデータで取引先へ通知している
・営業部門(営業社員+営業アシスタント)+経理部門の全社員にアカウントが付与されている
※プロジェクトを受注した営業部門にて販売管理システムに入力+営業アシスタントが内容チェックを行ったものを経理部門が最終チェックの上、請求書および取引通知書を発行している。
ヒアリングした内容とインボイス制度を踏まえて、下記の通りアップデート必須内容を洗い出し、アップデートの方向性を決定しました。

 

【チェスナットがご提案したアップデート内容】

① 販売管理システムの消費税課税区分の更新
② 売上請求書フォーマットの更新
③ 支払先への取引通知書フォーマットの更新
④ 社員の皆様に対するインボイス制度の周知

 

【チェスナットの対応】

ご相談頂いたA社が本業に専念したいというご意向もあり、ご了承いただいた上で、販売管 理システムの運営会社とチェスナットで直接システム上対応可能か相談し、チェスナット主導でアップデートを進めました。

① 販売管理システムの消費税課税区分の更新

・会計システム側のインボイス開始後の課税区分と販売管理システムの課税区分が連動するよう販売管理システムにおけるインボイス経過措置に対応した課税区分設定を依頼
・販売管理システムで一括管理している取引先のマスタ情報にインボイス番号とインボイス登録日の入 力項目を追加
※原価(経費)部分を入力時に、取引先マスタ情報からインボイス取得有無を判断、インボイス登録日 もマスタに追記することで、計上日時点でインボイス取得しているかどうかも加味し、正しい課税区 分が自動表示されることを目的とした対応です。

② 売上請求書フォーマットの更新

・インボイス制度に対応した売上請求書フォーマットを提案
・ご了承頂いたフォーマットに販売管理システムから情報が連携されるようシステム運営会社に    改修依頼

③ 支払先への取引通知書フォーマットの更新

A社からのヒアリングのなかで、原価に係る取引先のうち、支払処理後にA社が発行する取引通知書で以って会計処理をしている場合もあるということもあり、インボイス制度に対応した取引通知書フォーマットを新たに提案
→販売管理システムから自動で取引通知書フォーマットに必要な情報が連携されるようシステム改修依頼

④ 社員の皆様に対するインボイス制度の周知

インボイス制度の概要を簡単にまとめた資料を作成し、チェスナット主催の説明会開催提案     → 実施
※販売管理システムの登録内容が会計システムに連動されるため、インボイス制度の概要を理解した上で入力していただくことで、入力の間違いを防ぎ、経理部門における修正作業の軽減も目的としています。

 

ご相談いただいた結果

最初にこのご相談を受けたのが2023年6月中旬頃でしたが、インボイス制度開始日2023年10月1日にはアップデートを完了することができました。
開始後も実際に運用してみて出た疑問点や、新たなご要望(この入力機能もあった方が便利等)もありましたが、一旦弊社に情報が集約される流れを作り、税務的に対応可能かどうか判断した上で、A社およびシステム運営会社と連携をとり、細かなシステムの改修支援も行いました。

 

チェスナットではお客様の良き相談相手として、またお客様がより本業に専念できるよう、会計システムの導入変更、経理フローの構築支援といった経理コンサル業務も積極的に行っております。
税務、経理代行業務だけではなく、経理周りでお困りのことがございましたら、ぜひチェスナットまでご相談ください!