事例紹介

心理的安全性に基づいた労務相談事例

2023年11月15日

  • お客様からお聞きする社員の声と原因

 

若手の社員から、以下のような声が上がるとのこと。

「上司のアドバイス通りにやっているが、上手くいかない」

「知識・経験不足を補えるよう毎日努力しているが、ベテラン社員よりどうしても時間がかかってしまう」

「上司からアドバイスはもらうが、時代や状況が違うため、アドバイス通りに対応することができない」

「上司からは、考えて仕事をするよう言われるので、自分なりに考えて行ったら、アドバイスと違うと怒られてしまう。(どうしたらいいの。。。)」

 

上司は熱心に指導しており、部下である社員も、真面目にアドバイスを受け止め業務に当たっているが、かみ合わない。。。

互いの言葉の伝え方により、できたり、できなかったりが発生するように感じます。業務を行う社員同士が社内で疑問点や意見を共有し、上司・社員間においても相互コミュニケーションをとれると、新旧の情報が混ざり、より良い解決策を導くことができるのではないかと考えられます。

 

  • 実際の相談内容

 

先日、チェスナットのお客様から「在宅で勤務している社員の仕事の進捗が悪く、連絡をしてもつながらない。注意をしても改善されない。」といったご相談がありました。

お話を伺うと、上司と社員の間で十分なコミュニケーションがあまり取れていないことが分かりました。上司は注意をしても改善されないため、どのように扱ってよいか分からなかったようです。

 

  • 心理的安全性に基づいた改善案

 

ここ数年、「心理的安全性」という言葉が聞かれます。心理的安全性とは、不都合な真実であっても情報共有し、それぞれのメンバーなりの視点で安心して意見を言い合えることをいいます。互いに目前の感情に囚われず、全員が、向かうべき方向に向かうように行動する。「なあなあ」な職場と誤解されることがありますが、そういった心理的安全性を確保し、高めることにより、さらに疑問を確認し合い、組織で学習し、生産性アップ、さらには収益アップにつなげることを目指します。

各メンバーが安心して意見を出し合い、高いパフォーマンスを実現できる職場が心理的安全性の高い職場だと言えます。

 

お話を伺う中で、心理的安全性の確保の必要性が伺えたため、お互いの情報共有(コミュニケーション)を円滑に行うことを提案しました。

具体的には、「始業・終業時刻には上司に連絡を入れること」「勤務時間中は連絡が取れる状態にしておくこと」等具体的に推奨される行動を伝えて頂き、加えて、当該行動ができた時は「できたね!」、NGな時は「〇〇だったらもっといいな。」と上長が積極的にコミュニケーションをとることを提案しました。最初は、中々、よい反応を得ることができなかったようですが、粘り強く、繰り返すことにより、徐々に勤務態度が改善してきたとのことでした。

上長からの積極的なコミュニケーションによって、部下の方は、発言してもいいんだ、というような安心感が醸造され、心理的安全性が担保できたのではないかと感じました。

 

組織を取り巻く環境は目まぐるしく変わる昨今、それぞれのメンバーが情報や考えを社内で発信できる心理的安全性の高い会社は、変化の多い環境にも強いと思います!

今後もチェスナットでは、どのような相談でも解決できるよう努めて参ります。