2020年6月22日
今回の税務トピックはマイナンバーカードについて、ご紹介いたします。
皆様はマイナンバーカードをお持ちでしょうか。
国民一人当たり10万円が支給される特別定額給付金の報道等で、久しぶりにその名を耳にされた方も多いことと思います。といいますのも、とある調査によると普及率は未だ15%程度と、制度が始まって4年が過ぎた現在もあまり広まっていないという現状があります。中には通知カードと誤解されていましたり、未だ実物を見たことすらないという方も少なくないようで、そもそもマイナンバーカードとはどんなもので、作るとどんなメリットや危険性があるのか知らない方も多いと思います。今回はそんなマイナンバーカードについて、簡単な説明と今後の展開についてお話したいと思います。
まず、マイナンバーについて簡単に説明をすると、国民一人一人に番号を割り振ることで、国民が受ける行政サービス等の効率化を図るために導入されました。現時点においては、税・社会保険・災害対応の三分野のみにおいて利用が限定されており、今後は銀行口座や健康保険証と紐づけることで、さらなる機能の拡充が見込まれています。
さて、そんなマイナンバーが記載されたマイナンバーカードには、大きく分けて2つの機能があります。
①:身分証明書としての機能
パスポートや健康保険証とは異なり、顔写真と住所の両方が記載された身分証になることから、運転免許証を持たない方にとっては身分証として使用することができます。無料で作れるという点も、更新手数料がかかるパスポートや免許証にはないメリットでもあります。
②:内蔵されたICチップを用いた各種電子手続きツールとしての機能
個人的にはこちらがマイナンバーカード最大のメリットであり、これによって恩恵を受ける方は、実は結構いるはずだと思っております。まず、このICチップは非接触型ICカードリーダーに対応しており、電子証明書としての機能があるのですが、これによりオンラインでの行政手続きや、各種手続きの省略ができます。
例えば、自分で確定申告をする際には、カードをかざして電子署名をし、スマホでの申告書提出や、コンビニのコピー機で住民票や印鑑証明書等の書類を発行することができます。確定申告を自分でやっている方はあまり多くはいないと思いますが、住民票や印鑑証明は一般の方も取得する機会も多く、わざわざそれぞれお住まいの役所に行くより、街中のいたるところにある近くのコンビニでいつでも発行できるのは便利です。
これだけでも十分に作るメリットはあるかと思いますが、今後はさらに以下のような機能が予定されております。
•2020年9月~ マイナポイントの発行
→キャッシュレス決済で使える5,000円相当のポイントがもらえます。
•2021年3月~ 健康保険証機能の追加
→ 医療費の確認や、高額医療費の手続きが簡単にできるようになります。
また、今の国会では銀行口座との紐づけについても議論がされており、今回の定額給付のような行政からの支援の際に使われることが見込まれております。
確かに、国に自分の財布状況や健康状態を管理されることを嫌がる方はいらっしゃるかとは思いますが、上記でご紹介した機能にメリットを感じられるようでしたら、過度に恐れずに一度検討されてみることをおすすめいたします。